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2026-11-06 / 切削加工の基礎知識

旋盤加工の「びびり」は、回転を下げれば直るのか

旋盤加工で音や波状の模様が出る「びびり」について、工具の突き出しや固定、切削条件との関係と、見積時に伝えたい仕上がりを説明します。

削った面に細かな波のような模様が残る。加工中に甲高い音が出る。そんなときに疑う現象の一つが「びびり」です。回転数を下げれば解決しそうに感じますが、工具の長さや部品のつかみ方が関係していることもあります。今回は、旋盤加工のびびりを、加工を依頼する方にも分かるようにお話しします。

基礎知識:びびりは、削っている間の振動

びびりは、工具や加工する部品などが振動し、安定して削れなくなる現象です。加工面の荒れや寸法のばらつきにつながり、刃先を傷めることもあります。ただし、表面に筋があるだけで、すべてをびびりと決めつけることはできません。通常の送りによる刃物の跡や、切りくずで付いた傷なども分けて確認します。

特に穴の内側を削る内径加工では、工具を奥まで届かせる必要があります。工具を固定する位置から刃先までの長さを「突き出し」と呼び、同じ工具でも長く突き出すほど、削る力でたわみやすくなります。深い穴は、入口の直径だけでは加工の難しさを判断できません。

加工現場で気をつける点:固定と刃先から確かめる

現場では、必要以上に工具を長く出していないか、工具や部品を安定して固定できているかを確認します。内径工具を太くできれば安定させやすい一方、穴の中には切りくずが出る隙間も必要です。単に太い工具を入れればよいわけではありません。

刃先の形や摩耗、工具の取付け状態も切削抵抗に関係します。切削抵抗は、材料を削るときに工具へかかる力のことです。長い突き出しが避けられない加工では、振動を抑える機構を持つ防振工具も選択肢になりますが、形状や条件に合わせて検討します。

条件は、一つずつ変えて結果を見る

回転数、送り、切込みは、組み合わせで考えます。送りは工具が進む量、切込みは一度に削る深さです。遅く、浅くすれば必ず安定するとは限らず、工具の刃先形状に対して切込みが小さすぎることが、振動につながる場合もあります。

見直すときは、固定の問題と切削条件の問題を分け、変更した内容と加工面の状態を照らし合わせます。音が静かになったかだけでなく、寸法や必要な面の仕上がりまで確認して判断することが大切です。

発注・見積時のポイント

深い穴や薄肉の部品を依頼するときは、断面図を含む図面と、材質、数量、公差をお知らせください。奥の段差や溝、残る肉厚によって、工具が届くか、しっかり保持できるかの検討内容が変わります。

仕上がりについては「きれいに」だけでなく、シールが当たる面、相手部品が滑る面、外から見える面など、用途も伝えていただけると助かります。表面粗さの指定がある場合は、その記号と対象箇所を図面に示してください。機能に必要な条件と、見た目の希望を共有しておくと、加工方法や確認の仕方を相談しやすくなります。

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